クセの発見。

自分の問題を解決するためには、まず自分の問題を正しく知る必要があって、実は、この「問題を正しく知る」というのが、いちばん難しいのだと思います。
たとえば、「僕はもてない」と思ってる男の子がいて、「僕はお金持ちじゃないから持てないんだ」と金儲けに走ったとして、それでモテるかというと、まぁ金目当ての女の子がよってくる程度にしかすぎないわけです。

それで結婚しても、相手も「経済力」としての彼を見るような人としかくっつかないから、本質的には不幸なままですわね。

これは何が問題かというなら、「僕はもてない」と思いこむ「クセ」が出来ていて、そのクセの上にさまざまな行動を乗っけているからうまくいかないわけです。

実際には一人の人に愛されれば充分なのだとしたら「モテる」という概念そのものを疑う必要があるわけですが、まぁ、それはこの際置いといて、「僕はもてない」と考えるクセがあると気付かない限り、この問題点からは逃れられないわけです。

で、現実にはどうかというと「もてるか、もてないかはわからない」なんですね。まぁ人はそれぞれですし、環境もさまざま。世間一般のOLにはもてないけれど、看護婦さんにはやたらモテる男とかもいてるかもしれない。そこはもうわからない。

でも、こういう「考え方のクセ」みたいなものは、なかなか気付けないんですよね。そこがすごく問題。心の奥底にしっかりと張り付いていて、取れないとか、けっこう多い。そのくせ、表だっては出てこないので、もし考え方のクセに自分で気付けたらそれはすごく大きな収穫になります。

たとえば、「僕はモテない」が心の奥底にこびりついていると「お金持ちにならないともてない」になったり「もっと能力を高めないともてない」ってなったり、キリがないんですよねぇ。

でも、これが「僕はモテる」と考えるクセが心の奥底にこびりついていると、そんな稼ぐ能力とか関係なくなってしまう。会社をクビになった翌日に女の子にプロポーズするとか、そういう方向に行くことになるわけです。

こういう「クセ」は無意識のレベルにまで刷り込まれている場合は、まず気付くのが大変なんですね。「もてる」とかの良い刷り込みならまだしも「もてない」とかだと何かと大変です。

うまくクセに気付くことができたらいいんだけどねぇ。それはなかなか難しいんです。

僕の場合はどうも、譲歩してしまうクセがあるんだよねぇ。特に恋愛関係は。それで自分が不快になってきて破綻するとか、そういう事。自分を抑えて譲歩する。それを愛情と勘違いしてるんだと思う。

で、そのことの裏返しというか同じことなんだけど、自己主張が下手。僕はこうしたいとか、こうなるのがいいな、というのは楽しくアピールすればいいんだけど、つい肩肘はってキツイ言い方をしてしまったりする。そりゃ、相手がイヤがるだけでしょ。でも、自己主張しなれてないから、そういう言い方になっちゃうんだよねー。とほほ。

まぁ、こういうクセに気付けただけでも、相当の進化だと思うんですが。

先に例に出した「もてないと思いこんでいる」人なら、たぶんモテるための方法は、そんな「自分にないものを身につける」ような難しいことではなくて、「自分にできることを繰り返しやることなんだよね。
だからたとえば、いいなぁと思った女の子には、毎日「おはよう」と声をかけるとかね。そんなことでいいのだ。

悪く考える「クセ」さえ取ってしまえば、こんな事はすごく簡単で、で、ほとんどの人間関係は普通に「おはよう」と挨拶するような事から始まるわけですよ。後の発展の仕方はどうあれ、スタート地点は「おはよう」でいいわけです。

でも「もてない」とかの悪い考え方の癖があるから「金儲け」とか「能力磨き」とかに行っちゃうんですよねぇ。

ともかく、まずは「クセ」の発見だと思う。
これが実に難しいんだけど。

ま、そんなことで。