フライパンでごはんを炊く。/フライパンでご飯を炊く。
また「人から勧められた」話。
みなさん、「ごはん」は何で炊いてますか?
え?
そうですよね、炊飯器ですよね。
でもどうも、時と場合と条件によっては、その常識もあやしいのだって話なんです。
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ティファール アマラル ソワレ フライパン 26cm 232059
- 出版社/メーカー: ティファール(T-fal)
- メディア: ホーム&キッチン
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実は「炊飯器を買おうと思ってる」と言う事を、香山リカの本を勧めてくださったペルソナ氏に言ったら、「いやー、うちは炊飯器は使ってない、鍋炊きだ。そのほうがうまい。」と、鍋炊きを勧められたんです。
とは言うものの、ですね、僕も一人暮らしですし、炊飯道具をいろいろ買わないといけないわけですよ。計量カップからしゃもじまで。
それに炊飯器には水の量を示す線まで入ってるし、テフロンとか、そういう焦げ付かない加工までしてあるじゃないですか。
どうせ一人だから一番ちいさい三合炊きの炊飯器しか買うつもりはないし、IH炊飯器が大嫌いなので、安い昔ながらのマイコン炊飯器なら数千円で売ってるわけですよ。まぁ6000円ってとこです。道具を別に買いそろえる手間とお金を考えれば、炊飯器を買うのが賢いって思ってたんですね。それにうちのガスコンロは二口ですから、鍋炊きすると一口減ってしまうし。
ただ、その時にふと、「ごはんってフライパンで炊けるんやろか」という疑問が湧いて来たわけです。
どうなんよ、そこのとこ。
すごく気になる。
って言うのも、一人暮らしをするにあたって、
●料理を趣味にする。
●とりあえずの目標としてフライパンをキチンと使いこなす。
という方針を立ててたからなんですね。
難しいことはできない。
でも、できそうな目標は持って、それは実現していく。
これが幸せになるための基本ルールですからな。
なので、とにかく「フライパン」というのが僕の重要な課題になっているのですよ、いまは。
(あと、上達の法則の一つに「ひとつの技法に徹底的にこだわる」ってのもあるんです。これは、この日記のお休みは大切です。 - こころめくりで紹介した岡本さんの本からの応用です。岡本さんの本は本当に素晴らしいので、ぜひご一読ください。)
なので、ものは試しと、ネットで「鍋で炊くごはんの炊き方」を調べてやってみたわけです。いわく、5分強火、10分中火、5分弱火。
ペルソナさんからは、「17分でいける。」と聞いていたので、まぁ17〜20分なのだろうなと思って、それを頭に入れて炊いてみたわけです。
(ちなみに、炊飯器だと、必ず30分かかります。これは経験済み。)
すると、これがもう、本当に大失敗で。
コゲコゲのとても食えない飯ができあがったわけです。
でもまぁ、ありがたい事にフライパンってテフロン加工とか、焦げ付かない鍋肌になってるじゃないですか。なので、さして落ち込むこともなく、失敗したコゲのところだけ捨てて、再挑戦したわけです。
このあたりの焦げ付かないってところが、僕のフライパン好きのポイントなんですが。焦げた鍋をゴシゴシ洗うのほど、情けないことはなくて、「もう料理なんかしない!」って気分になりますが、最近のフライパンではそんな事にはならない。
で、今度は火を弱めにして、同じくらいの時間でやってみたのですね。そうすると、まぁまぁの感じにはなったけど、それでもやっぱりコゲる。
なんでや!
と、腹が立ってきまして、料理本の棚の所に行って、「フライパンで作るうんたらかんたら」とかいう本を次々に立ち読みしていったわけです。
そうすると、驚くべき事が書いてあったのです。
●フライパンでの炊飯は底面積が広いので、短時間で炊けることが特徴。
なんだそうで。
そ、そ、そうか! 時間が長すぎたんだ!
ってなもんであります。
このあたりまえの科学的事実を捕まえた私はですね、もう時計を見るのはやめて、フライパン用のガラス蓋(これはフライパン料理をする時には必須ですぞ。便利この上ない。)から見える、中の米の様子だけを頼りに炊くことに変更したのであります。
で、じっと見ながら、「おう、もう中火にしたほうがええな。」「おう、そろそろ弱火にするか」とか、見た目の気分、雰囲気で炊いてみたわけです。
そうすると、22cm経の少し深型のフライパンで、2合炊きの全行程が、約12〜3分だったのでありますよ。
13分!
なんじゃこりゃ。
この早さは!
炊飯器なんかより、ぶっ飛びで速い!
どういうことやねん、ちゅう話であります。
で、味ですが、これがうまい!!!!
僕の経験から言うと、ご飯の味は、IH炊飯ジャーがダントツで、圧倒的に無茶苦茶にマズイです。
IH炊飯器は本当にまずいんですよ。5万円もする炊飯器を買って炊いてみたことがあるからはっきり言えます。あれはまずい。本当にマズい。やめたほうがいい。
ものすごく期待して買ったので、本当に _| ̄|○(タスケテクレヨ) って感じになりました。
もうね、ヨドバシとかに行って、IHしかないのが「ウソーーーー!」って言うくらいにまずいです。やめなさい、あんなもの。ほんとに。
IHではない、マイコン炊き炊飯機の味がその次で、これは腹が立たない。まぁ食えるって味。悪くないです。で、たぶん鍋炊きが一番うまい。
で、フライパン炊飯は、おそらく鍋炊きと同じでしょう。ヒジョーにうまいです。
ちゅうことは、ですね、13分の早炊きができて、しかもうまいのだから、圧倒的にフライパン炊飯が勝利者じゃねーか!
って事になってしまうんですよ。
まぁコンロの口を一つふさぐけど、それでも13分なら問題ないよ。充分だよ。ねぇ?
料理の下準備してから炊くとか、逆に料理の下ごしらえしながら炊くとかで完璧にまかなえる。
じゃあ、なんだぁ、世間の炊飯器ってのはサギ商品なのか? って思ったんですが、冷静に考えると、「一合、二合程度の少量を炊く炊飯器」ってのは、ほとんど市場に出てないんですね。
家電店に行ってみてください。一番ちいさいので三合炊きなんです。
一合二合炊きというのも、なくはないけど、まぁ特殊な商品という位置づけですわ。
これも調べてみて分ったんですが、米ってのは鍋で炊くと三合以上はムラができやすいらしいんですね。
それで初めて、「あー、なるほど!」と分ったわけです。
だから多分昔から、結婚して、父母がいて、娘・息子がいてという四人とかの家族になって、そこで4合とかのお米を炊いて、失敗して、それで「やっぱりご飯は炊飯器で炊かないとダメだわ」になったんだろうなと。
で、世の中が核家族化して、一人暮らしが増えてきても、実はそんな少量だと「炊飯機」で炊くよりも鍋で炊く方がウマイし、速いということで、市場化できなかったんだな、ってことなんですね。
だからつまり「ごはんは炊飯器で炊かなきゃ!」っていうのは、あくまで、三人以上の家族の時だけってことです。
逆に言えば、一人暮らしとか、夫婦二人の新婚家庭とかなら、一合二合を食べる時にさっと炊いた方が、圧倒的においしいってことですわ。
なんだかなぁ。だまされた気分なのであります。大家族幻想っちゅうか。サザエさんシンドロームっちゅうかですなぁ。
まぁ、そういうようなことがわかりまして、とにかく一人暮らしなら飯はぜひともフライパンで炊いてください。超おすすめです。ほんとうにうまいです。
ま、そんな事で。