「寝る技術」のまとめ/その(2)

さて、今日は、「寝る技術」の三つのポイント
1●朝の光をキチンと浴びる
2●昼のやる気を持続させる
3●夜の灯りを電球色にする

のうちの二つ目、
2●昼のやる気を持続させる
に入ります。


人によって状況は違うでしょうけれども、僕の場合は自営業のライター稼業ということもあって、比較的時間の融通がつきやすい職種なわけです。


で、そここそが問題でして、仕事が詰まってきたら、つい徹夜で仕事をするとかしてしまうんですが、それは、


●昼間に寝る事ができる。


と思っているからなんですね。
でも、これこそが一番の問題点なんです。
昼に寝るというのは、明るいところで寝ますから熟睡できず、効率が悪くなります。しかも、昼間に寝ると、当たり前なんですが、夜に寝ることができなくなります。
そうなると悪循環で寝る時間のズレが起こるわけですね。


ですから、普通の朝から夕方・夜までお勤めの方は、その仕事のローテーションによって、健康的な生活が保たれているのだと感謝するべきなんですね。


しかし、24時間営業が普通になってきている世の中、シフト制で時間がグチャグチャになっている状態で仕事を続けておられる方もいてるわけですから、話はそう簡単ではありません。
だから、大切なのは、「起きているべき時間はキチンと起きておく」という事が大事なんですね。


なんでもない事のように思いますが、これこそが実は大変辛い事なわけです。眠さは生理現象ですから、それに逆らうのは本当に辛い。簡単な事ではありません。


それでもやっぱり、コツというのはありますから、それをいくつか書いておきます。


まず、「睡眠時間」というものに対する認識を刷新する必要があります。


睡眠時間というと「8時間」というのが通例になっていて、「今日は9時間寝たからぐっすり寝た」とか良く言われます。

しかし、それは間違いでして、「8時間睡眠」などと言うものはない、と考えるべきだと最近は思っております。


というのは、睡眠というのは、90分単位で繰り返すサイクル型の生理現象ですから、単位は明確に1.5時間なんですよ。ですから、1.5/3/4.5/6/7.5/9という6パターンくらしか睡眠時間というものは存在しないと考えるべきだと、私は最近思っているのです。

俗に言う8時間睡眠というのは、正確に言えば90分の1サイクルが5サイクル続いた7.5時間のはずなんです。で、その7.5ちょうどの時間に起きれば「すっきり」した感覚で起きる事ができますし、ぐっすり眠った感じにもなるんです。少なくとも、起きてからしばらくの、眠たくてボーっとする感じというのはとても短くて済みます。


しかし、この90分サイクルをはずして、5時間で起きるとか、8時間で起きるとかすると、一番眠たい時に無理矢理起きるわけで、辛くてたまらなくて、しかも、そのボーっとした感じが続いてしまうということになるんですね。


だから、4サイクル6時間くらいが最低限は欲しい睡眠時間ですが、5時間くらいしか睡眠時間が確保できない時は逆に割り切って3サイクル4.5時間で起きるというのが賢いのです。無理に5時間寝てもろくなことはありません。


そして、3サイクル4.5時間というような短時間睡眠は、体が慣れれば、それでもなんとかなるらしいですが、それでもやっぱり眠いのは眠いので、昼間は絶対に「横にならない」で、15分程度の仮眠、マイクロスリープを活用して調整するのがいいです。


15分くらいのマイクロスリープは、熟睡ではないので、夜の睡眠時間にまでは影響を与えないようです。椅子に座ってうとうとするという寝方が良いと思います。仕事場で居眠りが大目に見られる場所なら仕事場で。それがダメなら昼休み、あるいは休憩時間に喫茶店などで15分だけ仮眠を取ってしのぐ、ということですね。


僕のように自営業で、自宅で仕事をすることもけっこうあるという人間の場合は、とにかくベッドやふとん、ソファの上で横にならない事が大事になります。
これが実に辛いんですけどね。
でも、我慢!であります。


で、ここでどうしても「我慢」というキーワードが登場してきてしまって、根性論の世界が顔を出してしまうんですね。でも根性論を出したとたんに、それは「技術」ではないわけですよ。
でも、それでもやっぱり「根性」とのからみが出てくるのが、この「睡眠」という生理的欲求のコントロールでの重要ポイントなんですね。


なので。


非常に重要なポイントのひとつとして、「起きる意味の再定義」というものが必要になってくるんです。ここが、かなり重要なんですね。そうとうに大切。


どういう事かと言うと、ようは、


●何故起きるのか?


という問いかけになってきます。で、それは突き詰めて考えれば、「生きている意味とは何か?」を考える事にもなってくるはずです。
シンプルに考えてみてください。「死」というのは永遠に「起きない」、無限の睡眠と同じです。しかし、そんなエンドレスの眠りを、我々は望んでいるのではないですよね?


なら、ちゃんと考えてみましょう。いったい何のために「起きる」のか、を。
ここがかなり重要な事なんです。「ああ、あれがしたい!」「これをしたい!」という事がたくさんあれば、ダラダラと惰眠をむさぼっている気にはなれないはずなのです。


だから、自分にとって楽しくて、どんどん「やりたい!」と気持ちが前向きになるような事をちゃんと明確化して、「僕はこうなりたいんだ!」という気持ちで起きるというのが良いのだと思うのです。


「朝早くに起きて勉強するんだ!」とか、「朝の時間を利用して趣味の●●を作り上げるぞ!」とか、「朝の出勤前の時間、30分でいいから英語をやってみよう」とか、ダイエットでもなんでもいいですけど、とにかく「起きてる意味」=「生きてる意味」をはっきりさせて、「起きている時間」を、その目標に向かって進む、楽しみの時間にしないといけないわけです。これが本当に、一番大切で、なおかつ、一番難しいポイントでもあるでしょうね。


とりあえず僕は英語の学習とメタボ克服のウォーキング(一日最低一万歩)というのが、今年のテーマなので、これらは「起きる意味」につながっています。
で、そのうち英語を使った仕事もしたい、というような長期目標もあるので、そういう長期目標とのリンク、というのも大事ですね。


でもまぁ、このあたりは、自己啓発の話にシフトしてしまいますので、ここではここまでにしておきますが、こういう具合に「起きる意味」が明確になっていれば、5時間睡眠でボーとして過ごすより、4.5時間睡眠で、「睡眠不足ではあるが、まだボーッとしている時間は少なくて済む」方が良いと考えられるようになるんですね。


しかし、こういう「起きている意味」が明確でないと、「することないし寝た方がマシ」になってしまうって事なんです。


単純な話、一日一万歩、キチンと動けば、夜も眠たくなりますが、動きもしなければ眠くなるわけがないのです。
だから早寝早起きというのは、ようするに「充実した活動時間」というものの言い換えでしかない、と考えた方がいいのです。


これだけの事が全部つながっていて、それを一言で言うなら「昼のやる気を持続させる」という事になるなぁって事なんですね。

だから、昼間は、ちゃんと起きていて、自分の目標や夢に邁進してなけりゃいけないって事になります。まぁ大変なんですけど、何かちゃんと「やりがい」を見つけないと、そりゃ惰眠をむさぼってしまいますよねぇ。こればっかりはしょうがない。


なので、ぐっすり眠りたかったら、生きてる意味を自分自身に問いかけろ、って話になっちゃうんですよ。ああ、困ったことだ。

まぁ、そういうことです。
この項、終わりです。
また続きを書きます。