「寝ズレ」コントロール。

去年からこっち、もうずっと、「いかに自分をコントロールするか」というのが課題で、「怒らないこと」であったり、「老化を自覚して避ける」であったり、「前向きな気持ちを持つ」であったり、いろいろしてるんですが、それが結局は行き着いたところが、「健康」ってとこになってきたわけです。


恥ずかしい話ではありますが、僕は、何が苦手と言っても、「早起き」ほど苦手なものはないわけです。
もう、20代の頃から、職場に遅刻するわ、昼過ぎまで寝てるわ、そういう自堕落な生活しかして来なかった。

コピーライターという仕事をしていて、文章を書く作業なんかに入ると、頭が興奮して、なかなか眠れないんですね。特に、夕方以降は電話とかもかかってこなくなるから、つい書く作業を夕方7時以降に設定してしまうし。

そんなこんなで、ずっと、夜中から明け方に寝て、昼過ぎに起きるというアホな生活を繰り返して来たのです。

なんとかせねば!と、いままで何度、まともな時間に寝起きするようにチャレンジし、そして失敗してきたことか。

それでも、これをなんとかしないと、もう僕の人生に大きな幸せなんてやって来ることはないぞ、というくらいの気持ちで、今年の二月あたりから、マジメに睡眠時間の正常化に取り組み始めたのであります。

で、まず最初にやったのが、「記録」であります。
実際に自分が何時に寝て、何時に起きているのかの把握ですね。とにかくそれを三週間以上に渡ってやってみた。

そしたら!

驚くべき事実が、そこには存在してたのですよ!
ずっと、「自堕落に寝てるから寝てばかり。長い時間寝てるだろうな。」と思ってたんですが、あにはからんや、まったく逆だったのです。
睡眠時間が全然足りてない!

確かに数日に一度、8〜9時間の長時間寝てるつもりだったのですが、いざ記録に取ってみると数日どころか、週に一度程度。で、実際の睡眠時間は? というと4−5時間も寝てないのですね。

なんでそうなるかと言えば、結局昼まで寝てようと思っても仕事で打ち合わせや電話連絡があるから寝てるわけにはいかないわけです。当たり前の話です。

これに気付いて、「健康」という側面から、「これはやばい」と思うようになってきたのです。寝るというのは体の修復作業ですから、日々体が壊れて行ってるようなものです。

で、僕のように睡眠時間が世間様とずれている状態を「睡眠相遅延症候群」とか呼ぶんですが(僕はもっと簡単に「寝ズレ」と呼んでますが)、これを機会に、そういう病気の直し方等が書かれている本やネットの情報をいろいろコツコツを集めてみたのです。

で、今までも何度も読んでいながら、自分で完全に読み落としていた、重要な部分に行き当たったのであります。それは、

「この病気は、簡単に治るように思いがちだが、実際には治すのはとても大変で、一ヶ月以上続くようなら、自分で治すのは困難なので、医者に行った方が良い。」

という記述であります。

そうなんや。難病なんや。

と、あらためて再認識。
でも、病院に行ったところで、光を当てて体内時計のズレを調整する機械とかはあるにしても、とどのつまりは、糖尿病などと同じで、生活習慣をキチンと完全修正する以外に手はないのでありますよ。

で、どうしたものか?と思って、またまた情報を漁ると、「ああ、これだ!」という治し方に出会ったのであります。

それは、シャクトリ虫のように、「30分早く寝るように習慣をつけて、それが根付いたら、30分早く起きる習慣づくりに取り組む」という早寝と早起きを交代にやっていく手法。

ああ、これだ! と直感的に自分に合った方法だと確信したのです。

まず、「寝ズレ」の人間は、焦って、なんとかまともな時間に起きようとするので、つい「睡眠時間を削って早起きをする」というのをやろうとするんですね。

でも、これではうまく行くはずがない。だって眠たいんですから。仕事も進まないし、全てが悪循環になって行くばかりなんですね。上に書いた「記録」を見てもわかるように、結果的に「眠れていない」わけだから、無理に早起きしたら、よけいに効率が悪くなるだけなのです。

だから、「早起きをする」というのは長期的な目標として、半年とか先に延ばして、まず「睡眠時間の確保」が大切なんですね。
まず、ちゃんと寝る。

で、二月から、「朝5時に寝て、昼12時に起きる」というのをまず一週間なんとか定着させまして、毎週30分ずつ、早寝、または早起きして、寝る時間をずらしていく、というのを、やっているわけです。

間に無理に一時間くらいズレを修正するとかも取り入れたりして、いまは3時寝の10時起きというところまでなんとか持ち込むことが出来てきてます。二時間早く寝るためにふた月かけたわけです。

今週は30分早寝、今週は30分早起きというパターンで生活していると、寝る時間や起きる時間は、それぞれに二週間ずつ固定となります。

実は、本当に睡眠時間相を「変化」させるためには、この「固定」こそが必要なんですよ。

「変化」のために「固定」が必要というのもおかしな話なんですが、でも実際にはそうなのですから仕方がない。

30分早く寝るためには、30分、夜の生活を切り上げしていかなくてはならなくて、そういう生活全体の見直しと定着に二週間というのは最低限必要な期間なんですね。
仕事で早起きしなければならない時もあるし、そういう無理も二週間というサイクルの中で吸収できるように、自分をしつけて行くという事をやっていかないといけないわけです。

でもまぁ、このやり方だと、毎日7時間は睡眠時間は確保できるので、そういう「コントロールの判断」もズレにくいんですね。無理に早起きしてるだけだと、眠たいものだから、その判断が狂って、よけい変な時間に寝るとかになってしまったりするんです。

というわけで、毎日寝る前と起きたときに睡眠時間を記帳して確認する習慣が、もう二ヶ月以上続いております。5月の終わりには、世間様と同じく12時に寝て、7時に起きるくらいの時間帯に移行できるはずなので、それをまずは目標に、なんとか10時寝の5時起きくらいのところまで移動させたいなぁと思っているのです。

大丈夫やろか? うーん、分りませんが、とにかくぐっすり寝るやり方なので、意志の継続もしやすかろうと、そう思っておるのであります。