生姜紅茶という飲み物。

生姜紅茶


少し前に石原結實(いしはら・ゆうみ)さんという、お医者さんの本の話を少し書いたと思うのですが、その方のご著書からの影響で、最近「生姜紅茶」というのを飲むようになりました。

写真がその飲み物でありますが、んー、けっこう見た目が不気味だったりするのよなぁ。(笑)


実際、見たままでして、黒いです。まっくろ。
最初に作ったときは、「なにこれ? 気持ち悪りぃ!」って思ったくらいなんですが。
でも飲んでみるとけっこう美味しくて、いま毎日飲んでるくらいはまってるんですね。

これが大変体に良い、と石原先生はおっしゃる。まぁ、その裏付けは後回しにして、先にどんなものなのかの作り方から説明します。

作り方はいたって簡単です。

●紅茶を入れる。
●そこに生姜のすりおろしを入れる。
●黒砂糖で味を付ける。

これでおしまい。
ただ、紅茶の赤色と、黒砂糖の黒色が混ざると、本当に真っ黒になりまして、見た目が泥水みたいに見えるのが難と言えば難ですなぁ。

でも、「生姜紅茶=ジンジャーティー」という飲み物自体は広くアジア圏に広がっている飲み物なのだそうです。そこに精製された上白糖ではなく、カリウム等栄養分をたっぷり含む黒砂糖で甘みをつけましょう!という形にしたものが、石原流の生姜紅茶であるようです。

上記の作り方のうち、

●生姜・黒砂糖の量→あなたが入れたいと思うだけ。
●生姜は生すりおろしがベストだがチューブや粉末でも良い。
●黒砂糖がなければ蜂蜜でも可。

というオプションがあります。まぁ、毎日作っている感じで言うと、わざわざチューブのものを使うより、お湯を沸かしている間に生姜をすりおろす方が、香りもいいし、おいしいように思います。やっぱりチューブや粉末だと香りや味の面でガクンと劣ってしまいますね。

さて、健康に良いという裏付けに関してなんですが、まず何より「生姜」というものがとても良いのだ、というのが石原先生のご意見です。

ご意見って言うか、石原さん、漢方のほうもよくご存じらしく、曰く、

漢方薬200種類のうち、8割に生姜が材料として含まれる。

という事らしく、これが僕としても、一番心にひっかかった部分ですね。

で、「科学」というものを考えたときに、もっとも大切なのは「検証」という事でして、どんな薬でも動物実験を経て効能を「検証」しているわけなんですが、世間で言う「新薬」なんて、効果があるとされているものでも数%の有意性があるとかなんとか、そういう薬がゴマンとあるそうなんです。
でも、漢方と言えば動物実験ではなく、人間が実際に日々口にして、何百年、何千年と自分の体で試してきたものですから、その効果の大きさはしっかりと検証されているはずです。

漢方の考え方は、大きくは「体を冷やすな」というものですが、生姜は単純に体を温める効果があるようなんですね。

そして、体温が上がると血の巡りが良くなり、その「血」の中に栄養素や、白血球や、各種免疫成分などが多数含まれているのだから、体全体に体を元気にするための要素・成分が行き渡る、という考え方なのだそうです。まぁ東洋医学というか漢方の考え方の根本なんでしょうね。

実際生姜には、ジンゲロールやショウガオールという抗酸化成分があり、咳を鎮め、痰を切り、嘔吐を抑えるほか、解熱や消化器系の機能亢進、腹痛、胃痛や便秘の解消など非常に多くの効能があるようです。
また料理の香辛料としてもポピュラーかつ効果的ですね。肉や魚に使うのはもちろん、冷や奴や厚揚げに添えても抜群においしい。(よだれが出てきた。あー厚揚げが食いたい。)

で、紅茶ですが、紅茶で「ああ、そうなのか!」と思ったのは

●紅茶に含まれるカフェインはタンニンと結びつくためそ効果が抑制され、覚醒作用は弱く緩やか。

という事がひとつ。
睡眠時間をコントロールしたい僕としては、ここ重要。
で、石原先生が言うのは「紅茶の赤色を作るテアフラビンが体に良い」という事のようなんですね。

ちょっと調べたところ、

●茶葉のポリフェノール酵素によって酸化され(紅茶製造)抗菌性の強い色素(紅茶色素テアフラビン)が出来る

という事らしく、虫歯抑制作用や抗菌作用など、普通のお茶にもある抗菌作用が紅茶のほうが、かなり高いらしいのですね。(でも、実はまだ研究はあんまり進んでないようです。)

石原先生は東洋の漢方の考え方からすると「赤い色などの付いている食べ物は体を温める効果が高い」という話をやたらと言っておられる。うーん。これはなぁ、そうかも知れないけど、西洋文明に浸っている現代人だとあまり素直には頷けないわけですが、まぁ漢方の考え方ならそうなりますわね。

さて、最後は黒砂糖ですが、これは簡単ですわね。ようは精製されてないのですから、

●カルシウムや鉄など各種のミネラル分が多く含まれている。

ということです。

で、これだけの効能がある飲み物なので、体に非常に良い、スーパー健康飲料だ、と石原先生はおっしゃるわけですが、僕的には単純に「なんちゅうか味わい深くて飽きない味」という事でとても気に入っておるのです。ほんと、飽きない。

石原先生は、この生姜紅茶を「ダイエットの際の空腹感解消飲料」としてお勧めしておられまして、これは大変効果が高いです。なんせ甘いですから。糖分がありますから即血糖値があがってくれて食事を多少制限していても全然辛くなくなります。
そのくせ、体を温めて、普通の食事では不足しがちなミネラル分の補給ができるので、とても良いのです。

と言うことで、総合して、なかなかにこれは良い飲み物ではないかな?と思って最近はお気に入りです。

気になった方はお試しあれ。