石原結實(いしはら・ゆうみ)さんの本。

「体を温める」と病気は必ず治る―クスリをいっさい使わない最善の内臓強化法

「体を温める」と病気は必ず治る―クスリをいっさい使わない最善の内臓強化法

40歳から年をとらない生き方―イシハラ式無病・不老のすすめ

40歳から年をとらない生き方―イシハラ式無病・不老のすすめ


という事で、石原先生の著書の紹介。


って、書きましたけど、この人の本ってどれを読んでも、さして違いがあるわけではございません。言ってることは全部同じ。


「体をあたためましょう」
「『冷え』が万病のもとです」
「西洋医学ではフォローできない問題点もある」
「病気寸前の『未病』をなくして予防しよう」
漢方薬の知識からみると生姜は効果的」
生姜紅茶を飲みましょう」
「大食が西洋風の各種病気の原因」
「小食、断食は効果あり」
「朝を抜いてニンジン+リンゴジュースだけにしましょう」
「体を冷やす食べ物と暖める食べ物を意識しましょう」
「ウォーキングをして下半身を鍛えましょう」
「腕立て・腹筋などの運動もして、上半身の筋肉も増やしましょう。」
「色の濃い食べ物が体を温めますよ。」
「朝を抜き、昼を軽くしたら、夜は何を食べてもよろしい。」
「できれば昼も抜いて、慣れたら一日くらい絶食してみましょう。」
「胃腸の活動に血液を回すのではなく、体全体の修復・保全に血液が活用されますよ。」


というところでしょうか。
まぁ、ほとんどこれで言い終わってるようなものです。


どうも、石原さんのご著書は、こういう内容の繰り返しであるようですねぇ。
僕が読んだのは上記二冊ですが、内容がとてもかぶってました。
いちおう、「体を温めると」の方が、からだに良い食べ物の類をたくさん紹介してくれているのでおすすめかな?なんと言っても60万部を超えるヒット作ですので、多くの人が知りたい!と思っている事の紹介はされている、ってところでしょうか。


しかし、普通、医者が言うには、けっこう勇気がいるような事をサラリサラリと書いておられますわね。西洋医学の批判とも取れる事をけっこう書いてるし。(でも、直接批判はほとんどしてない。さすがテレビに出てる人。敵を作らないよーに注意してるんでしょう。)


あと、たとえば、


●色の白い食べ物は体を冷やしやすい。(牛乳・豆腐など)
●バナナやオレンジなどは南方の食べ物で体を冷やしやすい。リンゴは寒いところで取れる果物だから体を温める。
●人間の下半身を健康にしようと思うなら、木の下半身、根菜類を食べなさい。


みたいな東洋医学の考え方をそのまま普通に書いておられて、このあたりは西洋風の「科学的根拠は?」というつっこみをされたら「いや、東洋医学的にはそう考えるのです。」としか言えてないって部分はありますわね。


このあたり、実際、石原さんと、「病気にならない生き方」を書いてる新谷弘実さんあたりが、こぞって「牛乳はよくない」と口を揃えているので、、「乳製品健康科学会議」が新谷さんに公開質問状を送ったりしてますが、石原さんも同じ事を言ってますから、同じ批判が出てもおかしくはない。


世の中、牛乳が好きだという人もいてるから、そういう人は飲んでもいいんじゃないの? と僕は思うのですが、まぁ、もともとあんまり牛乳好きじゃないしなぁ。嫌いでもないけど。
(ヨーグルトに関しては新谷さんは「ムダな菌を腹に入れても意味無し」とバッサリで、石原さんは「牛乳を発酵させることで、体を冷やす食物を暖める食物に変えているから良い」と意見は異なっております。まぁ、見解はいろいろだっちゅうことですね。)


面白いのは、石原さんが言う、こういう意見。


「体に筋肉をつけるにはタンパク質が必要だからプロテインや牛乳を飲むべきだという意見があるが、こういう発想はまさに西洋的な単純な発想だ。巨体を誇るゾウを見なさい。彼らは草だけであの体を作っている。タンパク質を直接とらずとも、筋肉を増やすことはできる。」


うーん、おもしろい。まさにそうなんでありますよ。
で、石原さんが面白いのは、ここで、生き物の歯の形を基準値として活用してる事であります。いわく、草食動物は臼歯が多い。人間は雑食だけど、臼歯の比率が全部の歯のうちの約6割を占めているから、穀物を6割程度にする食事が良いのだ、としてるのですね。


これは面白いよなぁ。


まだまだ面白いところはいろいろありますが、僕個人が言えるとしたら、「なんかやっぱり生姜は良いように思う」ってところと、「毎日歩くのは単純に気持ちよろしいな。」っちゅう事でしょうか。


ウォーキングと生姜。


この二つに関してだけは、副作用もなさそうで、なおかつ今日から、誰でも、すぐに導入できる健康対策なので、なんらかの形で導入されることをお勧めしたいですね。


うむ。